うどん・きしめん・そうめん・ひやむぎ、中華めんであるラーメンの麺・焼きそばの麺、どれも小麦粉を原材料とする麺類です。
それぞれにどのような違いがあるのかを見ていきましょう。
うどん・きしめん・そうめん・ひやむぎの違い
うどん、きしめん、そうめん、ひやむぎ。どれも小麦粉を原料とする麺類です。
これらの違いとしては、麺の太さが挙げられます。
食品表示基準には、乾めん類の太さの定義は次のように記載されています。
- うどん・・・長径1.7㎜以上
- きしめん・・・幅4.5㎜以上 厚さ2.0㎜未満
- ひやむぎ・・・長径1.3㎜以上 1.7㎜未満
- そうめん・・・長径1.3㎜未満
うどんが一番太い麺で、そうめんが一番細い麺です。ひやむぎはその中間の太さです。
きしめんは、平たい麺ですね。
そば
そば粉を原材料としてつくられた麺が、そばです。
原材料は、そば粉100%のものもありますが、そばを打ちやすくする、また切れにくくする目的で、小麦粉が加えられることが多いです。
そば粉とつなぎの配合割合によって名前がつけられています。
- 十割そば・・・そば粉の割合が10割
- 九割そば・・・そば粉9割、小麦粉1割
- 二八そば・・・そば粉8割、小麦粉2割
そばと呼ばれるものであっても、そば粉よりも小麦粉のほうが多い配合されているものもよく見かけます。
中華めん(ラーメンの麺・やきそばの麺)
中華めんとうどんの違い
中華めんは、ラーメンや焼きそばに使われる麺です。
うどんとの違いは、原材料にアルカリ剤である「かんすい」を用いる点です。
中華めんは、小麦粉、食塩などに加えて「かんすい」を原材料とします。
かんすいを小麦粉に混ぜることによって、中華めんらしい独特の風味、弾力性、やわらかさ、色合いをつくりだすことができます。
かんすいの具体的な物質名は、炭酸カリウムや炭酸ナトリウムなどです。
しかし、食品表示の原材料名欄には、炭酸カリウムや炭酸ナトリウムとは書かれずに「かんすい」と書かれていることがほとんどです。
物質名を表示する代わりに、それらをまとめて一括で表す”一括名”というもので表示をすることができます。
炭酸カリウムや炭酸ナトリウムなどの一括名が「かんすい」です。
その表示ルールに沿って、炭酸カリウムや炭酸ナトリウムなどの物質名ではなく、一括名の「かんすい」と表示されます。
消費者庁のWEBサイトで見ることができる以下の資料にかんすいの定義が記載されています。
かんすい
(1)定義
中華麺類の製造に用いられるアルカリ剤で,炭酸カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸水素ナトリウム及びリン酸類のカリウム又はナトリウム塩のうち1種以上を含むもの
(2)一括名 かんすい
(3)添加物の範囲 以下の添加物をかんすいとしての目的で使用する場合
炭酸カリウム(無水)
炭酸ナトリウム
炭酸水素ナトリウム
ピロリン酸四カリウム
ピロリン酸二水素二ナトリウム
ピロリン酸四ナトリウム
ポリリン酸カリウム
ポリリン酸ナトリウム
メタリン酸カリウム
メタリン酸ナトリウム
リン酸三カリウム
リン酸水素二カリウム
リン酸二水素カリウム
リン酸水素二ナトリウム
リン酸二水素ナトリウム
リン酸三ナトリウム
参考:食品表示基準に関わる通知・Q&Aについて ”別添 添加物関係”
ラーメンの麺と焼きそばの麺の違い
ラーメンには生の麺を用いますが、焼きそばには蒸した中華麺を用います。
即席ラーメンではなくてラーメン用の生麺だけで販売されているものの表示を見ると、その名称には「生中華めん」と記載されています。
スーパーで販売されている焼きそばの麺の表示を見ると、その名称には「むし中華めん」と記載されています。
原材料名を見ると、着色料が加えられているものがあります。色合いについては着色料で調整されているのでしょう。
生、ゆで、むし、油揚げ、干しがある
生めん類の表示に関する公正競争規約では、生めん類は、生めん、ゆでめん、むしめん、油揚げめん、半なまめんに分けられます。
食品表示基準では、めん類を乾燥させたものは、干しめんと呼ばれ、めんの形状によって、うどん、きしめん、ひやむぎ、そうめんとなります。そば粉を使用しているものは干しそばとなります。
生の中華めんであれば、生中華めんになりますし、蒸してあれば、むし中華めんです。
茹でてあるうどんは、ゆでうどんとなります。
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