バターとマーガリンの外観は似ていますが、風味は異なり、原材料や製造方法も違います。
まず、原材料の違いがあります。
- バターは生乳
- マーガリンは植物油脂または加工油脂
を原材料としています。
バター
発酵させるかどうか、食塩を入れるかどうかでバターの種類が分かれます。
バターの定義
生乳などからつくられたクリームを攪拌しすると脂肪粒が生じます。それを集めて固め練り上げたものがバターです。
「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」では以下のように書かれています。
この省令において「バター」とは、生乳、牛乳、特別牛乳又は生水牛乳から得られた脂肪粒を練圧したものをいう。
バターの種類はいくつかあり、発酵させるかどうかの製造方法の違いと、食塩を添加するかどうかで種類が分かれます。
“乳及び乳製品の成分規格等に関する省令”(昭和二十六年厚生省令第五十二号)
発酵させるかどうか
発酵バター…乳酸菌で発酵させたクリームでつくったものです。独特の芳香があります。
非発酵バター…乳酸菌による発酵をさせないクリームを原材料としています。発酵バターと比べるとクセがありません。国内で市販されているものに多いです。
食塩を添加するかどうか
有塩バター…食塩を加えることで風味を良くし、また保存性を高めます。市販されているものに多いです。
無塩バター…生乳由来の成分のみバターで、食塩が添加されていません。食塩を使用せずに製造しても生乳に由来する塩分が微量に含まれるので「無塩」というよりも、「食塩不使用」と表示するのが正しいです。
食品表示の名称としては「バター」ではなく、「乳等を主要原料とする食品」となるのですが、ガーリックを配合したものもあります。
マーガリンとは
マーガリンは、食用油脂に水等を加えて乳化し、急冷練り合わせする、または急冷練り合わせしないで作られた可塑性のもの、または流動性のもので、油脂含有率が80%以上のものです。
主原材料は、大豆油、なたね油、パーム油などの植物油脂、硬化油などの食用精製加工油脂です。
※可塑性とは、力を加えて変形させた後にその力を取り去ってももとに戻らない性質のこと。
※油脂含有率が80%未満のものは、ファットスプレッドです。
簡単にいえば原材料に違いがあり、バターは生乳および乳脂肪分を原材料とし、マーガリンは植物油脂を原材料としているということになります。
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